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2005/10/13

JTRON 「深夜のメール」

日本経済新聞朝刊の最終面に「交友抄」という、まあ、偉い人同士の交遊録を記す小コラムのコーナーがある。


2005年10月13日(木)はJBlendというかJTRONでお馴染みのアプリックス社長郡山龍氏。

「深夜のメール」のタイトルで創業当時から、たぶんJTRON開始のあたりのことを書いている。
JBlendのアプリックス社長が「深夜のメール」で坂村教授に指導を受けたというちょっとイイ話。他でも何回か書いてますけどね。

マイクロソフトを辞めて87年(株)アプリックス代表取締役社長就任。

それから10年後、1997年6月に”Aplix、JBlend発表”して
1997年12月にはTRONSHOWで黒ジャンパー軍団がJTRONカンペンバッチとか配りつつ”JTRON開始”を高らかに宣言してましたね。

それにしても、JBlendの名付け親が坂村先生とは知りませんでした。興味のある方はごらんあれ。

以下、JTRONの成り立ちを過去のデータから感謝しつつ引用。

1999年4月10日のTRONWARE56 
「TRONプロジェクトの15年」のなかで、元サンマイクロ創業者の一人、ビル・ジョイの発言が引用されていていわく「サカムラのトロン」みたいなのをやりたいって言ってたんだとか。

もともと、TRON側もバーチャルマシン・アプローチも検討しつつやめた経緯があっただろうから、リアルタイム性能がなくて困ってるJAVAとうまく補完関係が築けるということでお互い渡りに船だったし、そもそもの相性も良かったんじゃないかと思う。JINIって「サカムラのトロン」みたいなのでしたし。


1996年5月
PMC、サンマイクロと提携PMCがサンマイクロの子会社「サンマイクロエレクトロニクス社」とスパークMPU用ITRONで提携。スパークにμITRON3.0を搭載したボードを共同開発して、通信・OA機器などに対応する予定。


1996年10月15日

アプリックス、サンマイクロとのライセンス契約発表
ネットワークテレビ等のブラウザを開発していたアプリックスが、JAVAビジネスに参入するため、サンマイクロからJAVAアプレットとJAVAOSのライセンスを取得。

PMC、SPARC用ITRONを開発1996年12月

1997年3月
アプリックス、JAVA製品を開発サンマイクロのJAVAOSを最適化し、JAVAに対応したインターネットテレビを開発し、アメリカの展示会で発表。

1997年2月
東芝、μITRONベースのJAVA対応OS開発東芝情報システムが、AT互換機用JAVA・インターネットOSとして「JVOS」の開発を発表。

アメリカのアシメトリックス社のJAVAVMを採用し、JAVAのバイトコードをコンパイラしておくことで実行速度を向上。7月に英語版、10月に日本語版を発売予定。


1997年6月13日
アプリックス、JBlend出荷開始を発表
μITRONをカーネルに利用し、PAL(互換)層によってJAVAOSと互換性を持たせたもので、リアルタイム性を保ちつつJAVAソフトの使用を可能にする。SH2に搭載。
坂村教授やJAVAソフト社との協力によって標準化を進める意向も表明。

1997年6月17日
新聞:ハイブリットOS開発
日刊工業新聞アプリックスがITRONとJAVAを結合した「JBlendITRON」の開発・出荷を発表。
ピュアJAVAとの互換性を保ちつつリアルタイム性を実現。対象機種は日立SH2と日電V800で、三菱M32にも対応する予定。


1997年7月
アプリックス、Jオプションズを発表
JAVAOSの機能拡張用ドライバ群として、CD・DVD用ファイルシステムや日本語入力システム、ポインティングデバイス用ドライバ等の機能を付加。JBlendにも対応。

1997年10月
トロン協会、ITRON-for-JAVA発表
トロン協会が、JAVA搭載用ITRONの規格を策定する方針を発表。日経エレクトロニクスが速報で伝える。

1997年11月
ITRON-for-JAVA技術委員会発足
アプリックス・東芝・NEC・日立などが参加。ITRON上でJAVAを動かすための標準仕様の策定を開始。

1997年10月
アプリックス、V800版JBlendを発表

1997年10月15日
サンマイクロ社、トロン協会と提携
スコット・マクリーニ会長が来日し、東大博物館で講演。平行して坂村教授と会談。
トロンプロジェクトへの支援を表明する。

1997年11月
アプリックス、Jアクセス発表
JAVAで家電やOA機器をコントロ-ルするシステム。
コントロ-ラにはJAVA実行環境と通信機能を搭載し、家電・OA機器に各機器コントロ-ル用JAVAアプレットを搭載するもので、送信機能を付加する小型送信モジュ-ルのほか、JBlend搭載の操作用小型インテリジェント端末をメーカーと共同開発する予定を表明。


1997年12月3日
新聞:JAVA対応トロン開発日刊工業新聞
JTRONアーキテクチャーの開発を発表。
当面の第一段階としてのJAVAアプレットとのインターフェースと、今後の第二段階としての、ミドルウェア使用環境を説明。
また、付随記事として「JTRON準拠のOSJBlend開発」。


1997年12月 JTRONスタート
解説:ITRON専門委員会にJAVAテクノロジーオンITRONスペシフィケーションOS技術委員会発足。
ITRON上にJAVA実行環境を構築し、特に組み込みシステムなどに応用するため、JAVAプログラムがITRONカーネルの資源にアクセスするためのインターフェースの標準化を目指す。

トロンショウで原案を発表し、98年5月までに仕様完成の予定。

また、アプリックスがJAVAOSとITRONカーネルを結合した「JBlend」を各RISCチップ向けに開発し発表。

これを搭載した、PFUとの共同開発による超小型携帯端末「ブルーマウンテン」のプロトタイプを展示。
将来はパソコンに搭載するJTRONOSの開発を予定。


その後、
http://www.pfu.co.jp/topics/new990301.html
1999 平成11年3月1日 株式会社PFUより

http://www.pfu.co.jp/topics/new9903012.html
BlueMountain(仮称)は、「BossaNova」
という製品となって発売された。

1997年12月26日
新聞:進化するデジタル社会、トロン再び表舞台に 読売新聞

外圧で目立たなくなったトロンが再び注目を浴びているとして、家電ネットワークを支えるJTRONの登場過程を解説した「JAVAと融合し広がる用途」と、クローズアップされてきた文字コード問題に対応するトロンコードを紹介する「漢字処理五万字以上」、その他トロンチップ・ITRON・CTRONやイネーブルウェアを紹介した「人工衛星制御にも採用」。

1998年3月
TRONにCORBAの搭載を発表
解説:第14回トロン国際シンポジウムで、NECがITRON上にJAVA/CORBAの搭載作業中と発表。また、NTTデータはCTRONのマルチメディアプラットフォームのインターフェースとしてCORBAの採用を検討と発表。

1998年3月
JTRON搭載インターネットFAX開発
解説:アプリックスと松下電送の共同開発開発で、サンフランシスコで3/24に開かれた「JAVAOne」で発表JBlend、及びJAVAのGUI・ネットワーク機能を搭載してタッチスクリーンで操作。

JTRON用かな漢字変換KKFEP開発1998年5月頃
解説:バックス社のVJEをベースとし、フロントエンド部をJAVAで書いてJBlendに搭載。

JTRON2.0仕様公開1998年10月
解説:JAVAプログラムとITRONのタスクが、オブジェクトを共用するインターフェースと、ストリームで通信するインターフェースを標準化。

http://www.sakamura-lab.org/TRON/ITRON/Announces/jtron2-release-j.html
「JTRON2.0仕様」公開のお知らせ

1998年10月14日
日刊工業新聞:JTRON仕様公開
トロン協会がJTRON2.0仕様を公開。
JAVA・トロンタスク間の通信とオブジェクト共有のインターフェースを規定。

1998年10月29日
新聞:花開くJAVA(4)日刊工業新聞
組込み機器コントロールにおけるJAVAの定着を解説。その基盤となるリアルタイムOSが重要とし、その中でトロンが注目されていると触れる。

J-right/V発売1998年12月
解説:主に機器操作用ユースを想定して開発された。DOS/V機用JTRONOSとして発売。JAVAのGUIを搭載。
アプリックスが開発し、パーソナルメディアから販売。

1999年3月
トロンショウでBTRON用JAVA公開
解説:アプリックスが開発中の製品で、実際に動作するまでになったものをB-right/Vに搭載して展示。
この他、家庭用ネットワークを志向する製品として、JINIを拡張した「JACCAS」を紹介。

1999年6月頃
J-right/Vバンドルマシン発売
解説:DOSV機にJTRONを乗せたバンドル製品をPMCが供給し、ぷらっとほーむやフロンティア神代で販売。


1999年7月9日(金)日刊工業新聞
解説:見出し『デジタルカメラ周辺機器
OSにジェイブレンド』既報ですが、9月上旬発売、三洋電機のデジタルカメラ用周辺機器「デジタルフォトアルバム」にアプリックスのJBlend採用。
家庭のテレビにつないでAV機器感覚でデジカメ画像を編集・保存させる機能。そこのGUIをJAVAで作り込むというパターン。


1999年10月10日
TRONWARE59
座談会・急成長を遂げるアプリックスに聞く

JTRON2.0仕様の改定作業開始1999年11月頃
解説:μITRON4.0、及びJAVA2の成立に伴い、これに対応させるための改定作業を開始。翌3月を目処とする。
(TRONWARE60-P89)

2000年4月17日
Jフォン、JAVA対応端末にJTRON搭載予定
2001年にJAVA搭載の携帯電話の発売予定と発表。このOSにアプリックスのJBlendの採用を予定。

日本経済新聞朝刊2000年4月15日(土)
解説:見出し
『携帯で家電遠隔操作』
アプリックスなどJトロン改良

アプリックスがJフォンと協同で携帯電話から家電の遠隔操作やインターネットからの配信を可能にした。

2000年6月
JフォンがJTRON採用次世代携帯電話を発表2001年からサービスの始まる次世代携帯電話に

2000年6月1日
情報処理振興事業協会が成果発表会
「次世代デジタル応用基盤技術開発事業」と「先端的情報化推進基盤整備事業」で終了した成果を発表する展示会を開催。PMCの「多国語対応のオンラインブック」、アプリックスの「次世代組み込み機器開発用要素技術の開発」、トロン協会の「情報家電のための分散ソフトウェアプラットフォームの構築」が発表される。
また、情報家電のための分散ソフトウェアプロジェクトで作成したソフトを無償公開。

2000年6月17日
毎日新聞:基本ソフトにトロンを採用
「J-フォンの次世代携帯電話・純国産OS復権へ」
Jフォンが次世代携帯電話用OSとしてアプリックスのJBlendを採用。
2001年から販売の予定。海外の携帯大手も採用の予定。
これによりゲーム・動画の配信や情報家電コントロールを可能にするとし、シンビアンなどと標準を争う。


2000年7月4日
毎日新聞:Jフォン、トロン採用-市場広げる好機
「ニュース展望」。Jフォンのトロン採用に関する解説記事。
トロン計画の経過からアプリックスのJBlendの解説。
他の携帯OS候補との競争に触れ、トロンが業界標準になっても日本企業の独走は出来ないが、蓄積したノウハウを活かすチャンスと書いている。

2000年12月6日
日刊工業新聞:英ボーダフォンと提携
JフォンがイギリスのボーダフォンとJAVA対応の携帯電話での技術提携を発表。
JAVAプラットホームとモバイルインフォメーションデバイスを共通化する。
Jフォンはアプリックスと共同開発したJBlendを使用し、KDDIもJBlend採用を検討中。

日本経済新聞2000年12月19日(火)朝刊
解説:見出し
『情報機器用OS翔泳社と販売提携 アプリックス営業力を補完』

ベンチャー企業紹介のページにJTRONのブランドJBlendでおなじみ、アプリックスの紹介。

J-Phoneの次世代携帯への採用が大きいみたいですね。

以後、株式公開して株式予想欄をたびたび賑わわせてて、色々やってるのでこの辺で。

2001年アプリックス・ドット・ネット(株)取締役就任。
01年(株)アプリックス代表取締役会長就任。
02年Aplix USA, Inc.(現Aplix Corporation of America)最高経営執行責任者就任。
03年Aplix Europe GmbHマネージングディレクター就任

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コメント

あ、そうそう、それそれ。
TRONWAREから抜き出してくるのしんどかったもんですから。

ご指摘ありがとうございます。

投稿: halftable | 2005/10/15 23:32

ビル・ジョイの「サカムラのトロンみたいなの」については1991年の「AERA」が出典だと思います。


 これからの夢は、と尋ねると、「今よりずっと使いやすい、全く新しいコンピューターのシステムを考えること。例えば、東京のサカムラがやっているような」
 といって、トロン・コンピューターの開発に取り組む坂村健・東大助教授の名を挙げた。
(「AERA」1991年7月16日号8頁)
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=90738&cid=306870

投稿: 松永 | 2005/10/15 12:19

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