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2005/01/09

エモーショナル!!電脳都市

ドナルド・ノーマン「エモーショナル・デザイン」を読んだ。
とりあえず、ユニバーサル・デザイン(TRONでいうところのイネーブルウェア)な文脈で語られる人であると言っておこう。

前作の「パソコンを隠せ、アナログ発想でいこう!」で、専用機(アプライアンス)指向、そしてユビキタスな方向を打ち出していたが、そこからユビキタスな世界を突き詰めていくと、結局コンピュータ=環境制御ロボットな感じになると思ったのではないか。

いままでのWIMPなウインドウインターフェイスをマウスで間接的に操作するのではない、もっと直接的なアプローチとして「擬人化」された機械に感情レベルで訴えることの出来るインターフェイスが求められているのだろう。

たとえば家の中全体といった環境自体をコンピュータが直接制御する世界は、ロボットの中で生活するようなものと言える。

いままでは内省レベル→行動レベルという、理性的・機能的なものを中心に追いかけてきた筆者が、より生活に直結する本能レベル、機器の外観、芸術性、情動面を中心に打ち出す方向に転換したのである。

そうした中で、サンクス・テイルのような「機械の感情表現」は、環境としての機械がどのような状況にあるのかを効果的に表示する仕組みを示唆するものといえる。

究極的にはドラえもんのような「召使ロボット」がユビキタス世界の中で活躍することを仮定して考えたのだろうが、設計指針としてアシモフのロボット3+1原則が引用されたり、人口無能のイライザがでてきたりする。

これって坂村健の「電脳都市」のことじゃないのかと、何年かぶりに「電脳都市(残念ながら岩波版)」をひっぱりだしてみた。


ロボット3原則の話は第18章の「アナログ対デジタル」で引用されているし、第22章はズバリ「家庭用ロボットの条件」になっている。人工知能がらみでイライザも出てくる。何か、歴史が一周してしまったかのような気がしないでもない。

結局「電脳都市」はTRONのスタート地点であるけれど、またゴールを指しているものでもあるのだなあ、と思った。

今後は、ロボット・デザインのエモーショナルなあり方をどのように研究していくかを考えていかなければならないだろう。

○このロボットだが、頭の上についている二つの突起はなんだね?

■耳にあたる部分です。

○どうして3角形をしていて、毛皮で覆われているんだ?

■猫の耳をモデルにしたからです。

○人間型ロボットじゃなかったのか?

■そうですが、センサーの感度や、風音を拾わない対策を考えるとどうしても……。

○なるほど。ではなぜこのフリルの付いたエプロンを着せる必要が……。

■召使ロボットということを視覚的に表現するには適切かと思いまして、秋葉原で購入してきました。

○なるほど。では……。

(続かない)

エモーショナルの研究って楽しそうだなあ。ではまた。

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